障害年金の対象は非常に幅広く、大きく分けると「精神の障害」「外部障害(目・耳・手足)」「内部障害(内臓の病気など)」の3つに分類されます。
1. 精神の障害
心の病気や脳の働きの特性により、社会生活やコミュニケーションに困難がある場合が対象です。
①うつ病・双極性障害:気分が強く落ち込んだり、逆にはしゃぎすぎたりすることを繰り返し、日常生活が送れなくなる状態。
②統合失調症:幻覚や妄想が現れたり、意欲が低下したりして、対人関係を築くのが難しくなる病気。
③発達障害(ASD・ADHDなど):自閉スペクトラム症(ASD)や注意欠陥多動性障害(ADHD)など。知能指数(IQ)に関わらず、社会行動や対人関係の障害により援助が必要な状態。
④知的障害:発達期にあらわれた知的機能の障害により、食事・着替え・買い物など、日常生活のあらゆる場面で特別な援助を必要とする状態。
⑤てんかん:意識を失う発作が繰り返され、発作がない時でも精神症状や認知障害により生活に支障がある状態。
2. 外部障害(目・耳・肢体の障害)
体の部位が動かしにくかったり、感覚機能が低下したりしている状態です。
①眼(視覚)の障害:視力が著しく低下(矯正視力で判定)したり、視野が狭くなったりして、周囲の状況把握が困難な状態。
②聴覚・音声・言語の障害:耳が聞こえにくい、または喉頭がんの手術などで声を失い(喉頭全摘出)、会話による意思疎通ができない状態。
③肢体(手足・体幹)の障害:事故や病気による手足の切断、麻痺、または筋力の低下により、立つ・歩く・物を掴むといった動作が不自由な状態。脊柱(背骨)の病気(脊柱管狭窄症など)もここに含まれます。
3. 内部障害(内臓疾患・がん等)
外見からは分かりにくい、内臓の病気や全身の衰弱が対象です。
①腎疾患(人工透析など):慢性腎不全などで腎臓の機能が低下し、人工透析を続けている、あるいは著しいむくみや倦怠感で安静が必要な状態。
②心疾患(ペースメーカー・心臓移植など):心不全や弁膜症などで、ペースメーカーや人工弁を装着した、あるいは少しの動きで息切れがして外出が困難な状態。
③肝疾患:肝硬変などで肝機能が著しく低下し、腹水や黄疸、意識障害(肝性脳症)などが出て、日常生活に強い制限がある状態。
④呼吸器疾患:肺結核や肺気腫などで酸素を取り込む力が弱まり、在宅酸素療法を行っている、あるいは常に呼吸困難がある状態。
⑤糖尿病:必要な治療(インスリンなど)を続けても血糖コントロールが難しく、合併症によって日常生活や労働に著しい支障が出ている状態。
⑥がん(悪性新生物):がんそのものによる痛みや、治療(抗がん剤など)の副作用による激しい倦怠感・衰弱のため、身の回りのことができない状態。
⑦血液・造血器疾患:白血病や再生不良性貧血などで、重い貧血や出血しやすさ、感染しやすさにより、常に安静や介助を必要とする状態。